HP MicroServer N54L を買ってみた。TIPS とか。
こんにちは。
最近 HP の MicroServer N54L を買いました。
安かったので自宅のファイルサーバーとして購入したのですが、稼働を開始するまでに予想外に手こずってしまったため、苦労したところなんかを TIPS としてまとめておこうと思います。
5 インチベイに HDD を接続する
まず最初に引っかかったのは、ハードディスクの移動です。
購入したモデルは、250GB の HDD 付きのモデルだったのですが、購入時には手前のディスクアレイにディスクが刺さっており、4 つのディスクアレイのうち、1 つが埋まっておりました。
そこで、光学ディスク用の SATA ポートにディスクを移動しようと思ったのですが、購入したモデルには、追加の SATA ケーブルがありませんでした。
このため、まずそもそも光学ディスクのポートを利用するためには、別途 SATA ケーブルを用意する必要があります。
また、光学ディスクの 5 インチ ベイには、IDE の電源ケーブルが来ており、そのままでは SATA のディスクに接続できません。
電源ケーブルの長さもとても短いので、IDE から SATA への電源コネクタ変換ケーブルが必要でした。
Windows Server 2012 R2 Preview のインストールに失敗
ディスクを移設してまず最初に、Windows Server 2012 R2 Preview のインストールを試してみました。
光学ドライブはついていませんので、USB インストールメディアを作成し、インストールメディアからの展開は完了。
しかしながら、再起動後に "デバイスの準備中 82%" という画面でインストールが止まってしまいます。
ちなみに画面はこんなかんじです。
この現象については海外の BBS でもいくつか報告があり、BIOS で内臓 NIC を無効にすることで回避できたそうです。
Anyone successfully install Server 2012 R2 Essentials on a Microserver ?
Stuck Install -- Windows Server 2012 R2 Preview on HP ProLiant N40L MicroServer
内臓 NIC を無効化するのは BIOS のここの設定ですね。
ということで、僕の手元の環境でも内臓 NIC を無効化することで Windows Server 2012 R2 Preview のインストールが完了したのですが、残念ながら追加 NIC を持ち合わせておらず、ネットワークにつながっていない残念なファイルサーバーになってしまっては困るため、Windows Server 2012 R2 Preview は断念となりました。
SATA の書き込みが遅い
気を取り直して Windows Server 2012 (R2 じゃないやつ) を導入しました。
今度は BIOS で内臓 NIC が有効なままでもあっさりとインストールが成功し、問題なし。
と思いきや、また試練が待ち受けておりました。
購入時のディスクを 5 インチベイに移動したため、空いた SATA のベイにディスクを増設したのですが、この増設したディスクへの書き込みが遅い遅い。5 インチベイの HDD は読み書きともに 100MB/秒 でるのですが、SATA のディスクは Write 7MB/秒とのこと。ひえー。
<<< 5 インチベイ >>>
<<< SATA >>>
※ベンチマーク画像は準備中です
こちらもネットに報告があり、SATA のディスクは書き込みキャッシュが無効になっているとのことでした。
この件についてはたくさんの情報がありますね。
BIOS から書き込みキャッシュを有効にして、事象が回避できます。
ちなみに画面はこちらです。
書き込みキャッシュを有効にすることで、読み書きともに 100MB/秒を回復しました。
Storage Spaces の罠
さて、増設したディスクは MicroServer 内臓の RAID 機能ではなく、Windows Server 2012 の Storage Spaces を使って冗長化しました。
先ほど増設したディスクを指定して Storage Pool を作成し、固定サイズのディスクを作成して ReFS でフォーマット。
出来上がったボリュームのベンチマークを取ってみると、あれれ、また書き込みが遅い。。。
<<< ReFS >>>
こちらもネットの情報を探してみると、NTFS だと問題ないけど、ミラーディスクを ReFS で使用すると遅いよね。との報告が。
Storage Spaces Performance in Windows Server 2012 Essentials on a HP N40L ProLiant MicroServer
ReFS を使用したまま速度を改善する方法が見つからず、がっくりしていたところ、回避策が見つかりました。
以下の PowerShell コマンドを使用して、整合性ストリームを無効にしてディスクのフォーマットを行うと、速度が改善することがわかりました。
Format-Volume <DriveLetter> -FileSystem REFS -Setintegritystreams 0
再度ベンチマークを取ってみると、この通り改善。
<<< 整合性ストリーム有効 (デフォルト) >>>
<<< 整合性ストリーム無効化後 >>>
まあ、どうせ Hyper-V を使うなら、整合性ストリームは無効じゃないとダメなので、これで問題なしということですね。
以上、晴れて新しい NAS として運用を開始した我が家の MicroServer でした。
サーバーの導入時にトラブルはつきものですが、思いのほかてこずりましたね。